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✼ ✼ ✼ 31st Aug, 2020 ✼ ✼ ✼
このコロナ危機下の経営でよく叫ばれるのが、
「ピンチをチャンスに変える」 という言葉。
ちょっと違いますが、店をやってきた上で私が常に心掛けてきたのが
「弱点を利点に変える」
です。
客としての私の長年の中古レコ屋まわりの経験では、どんなに広くて在庫が多い店でも、中古レコード店に滞在する時間は30分から、長くてもせいぜい1時間。
店頭何万点もの東京の大型店に行っても、1つの店だけで何時間もいるということはなく、そういう店では自分の興味の強いジャンルのコーナーから見ていき、結局全部を見ることなく長くて1時間ほどの滞在となります。
なぜか。
それは私の考えでは
「次の店が待ってる。」
という心理が働くからだと思っています。
中古レコ屋に行くときは、たいてい数店を回ることを思い描いて行く人が多いと思います。
ある程度の時間、一つの店に長く滞在していると次の店に
「すごくいいのが待ってるかも。」
という意識が働くんだと思います。
ウチは狭いのが弱点。 必然店頭在庫も限られる。
ただし、店内のほぼ全商品を見ても30~40分。
だったら、全部見てもらえるようにしよう。
そのために一番大事なのが、各ジャンルに魅力ある (もちろんお値段も) 商品を絶やさないことなのは言うまでもありません。
ただ、それが一番難しい。
魅力ある商品は、お客様からの買い取りによってしか集まってこないからです。 (これにはまた別の工夫が必要。。。で、それは「超」企業秘密。)
それから、必要以上に細かいジャンル分けはしない。
ジャズなら、「A~C」、「D~F」 みたいにミュージシャンのアルファベット順とか、「ピアノ」、「トランペット」 のようなアルバム・リーダーの楽器別、レーベル別などが考えられます。
でも、ウチぐらいの店だとそれには意味がありません。
たまに 「Argo / Cadet」 とか5枚ぐらいしかないのに仕切り盤があるお店とかありますが、そもそも仕切り盤が邪魔で見る気が薄れたりしませんか。あと、その5枚にいいのが入っている気があんまりしないのが不思議。
ウチでは 「国内盤」、海外盤の 「50・60年代プレス」、「70年代以降プレス」 などザックリしています。これだと全部見ていただけますし、ウチぐらいの枚数なら疲れない。
ちなみにロックはこんな分け方。
あと、もちろん、商品箱はギッチリ詰めない。 手前3センチほどの隙間を作ります。
お客さまにとってはもちろん、「見やすい」 ということなんですが、店としてもメリットがあるんです。
ギッチリ詰めると、疲れて列の途中でやめちゃって全部見てくれないお客様が増えるんです。
店全体で3%ほどの「空き」 が出てしまいますが、その分回転を良くして勝負したほうがよい、というのが私の考え。
品物が無いんじゃないですよ、、、 追加すべきバックヤードは潤沢ですよ、ということは足元の 「未整理品 NOT FOR SALE」 の多数の箱に語らせます。 (実際、自宅も2部屋ふさいでます。。。)
まあ、こんな風に自分ながらに考えて、狭いながらもやっているワケなんです。
それでは、本日の追加盤から一部を紹介いたします。
もちろん、各ジャンル、バラエティに富むように。。。
➽ まずはオープン前追加品から。
帯付き日本盤ではロバート・ジョンソンの 『キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース・シンガーズ』 の1集・2集。
デビッド・ボウイの『ジギー・スターダスト』、『アラディン・セイン』、『ロウ』、3枚ともジャケ・帯・ライナー・盤共に新品同様の美品です。
ジャズではティナ・ブルックスの未発表集 『マイナー・ムーヴ』(東芝特典盤)など。
和モノは、P・モデル、坂本龍一などです。
➽ このほかの追加品、ロックは、
Ash Ra Tempel / Schwingungen
(独 OHR OMM556.020)
1972年
ザ・ポップ・グループ 『 Y (最後の警告) 』
(ワーナーパイオニア P-10705F)
1979年
➽ ジャズは、
山本剛 『Misty』
(スリー・ブラインド・マイス 15PJ-1026)
1974年作品
1974年作品
74年初回発売後、77年、79年、82年、95年、2015年と国内盤だけで6回も出た大名盤。
今回入荷盤は79年盤、ですが70年代プレスの音は近年盤とは一線を画すものです。
Cannonball Adderley / Somethin' Else
(米 Blue Note 1595, 63rd DG 耳、Rあり)
1958年作品
これまた米国盤だけで数えきれないプレス・バリエーションがある『サムシン・エルス』。
今回入荷盤は、レーベルにマルRがあること(=INCあり)と、ジャケ裏最下部のアドレス部分が 「47west / ゴシック体」であることで2番目に古いプレスとなります。
Carmen McRae / Just A Little Lovin'
(米 Atlantic SD1568, B'way)
1970年
エラ、サラと並んで日本では 「三大女性ジャズボーカリスト」 とされるカーメン・マクレエですが、このアルバムはロック~スワンプの名曲をソウルフルに歌う名品。
収録曲は、
バリー・マンの 「Just a Little Lovin」
トニー・ジョー・ホワイトの 「I Thought I Knew You Well」 「I Wnat You」
エディ・ヒントン&ドニー・フリッツ 「Breakfast In Bed」 「What'cha Gonna Do」
ジミー・ウェッブの 「Didn't We」
ウィリー・ディクソン 「I Love The Life I Live」
ローラ・ニーロ 「Goodbye Joe」
ビートルズ・ナンバーからも3曲、「Something」 「Here There and Everywhere 」 「Carry That Weight」
聴いてみたくなるでしょ。
➽ 和モノは、
小室等 『愛よこんにちは』
(東宝レコード AX-8805)
1975年
1975年
それでは皆様のご来店をお待ちしております。
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