1950年代当時のアメリカのレコード LP1枚新品のお値段は ???

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✼  ✼  ✼      14th  Sep,  2018    ✼  ✼  ✼








➽ モダン・ジャズ黄金時代の幕開け期とも言える1954年・55年の『Metronome Yearbook』誌が入荷しました。













村上春樹氏がエッセイ集 『ラオスにいったい何があるというんですか?』で、



もしタイムマシーンがあって、1回だけ好きに使っていいと言われたらどんなことをしたいか? と問われたら、村上氏は。1954年のニューヨークに行って、クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ五重奏団のライブをジャズ・クラブで心ゆくまで聴いてみたい。  (要約)




と書いているのが 1954年。






クリフォード・ブラウンは(サド・ジョーンズとともに)、55年版の "Arrivals of the Year" つまり言わば「最優秀新人賞」に選出されています。





 

タイムマシンとまではいきませんが、十分に時代の空気が閉じ込められた2冊だと思います。














こちらは、雑誌の中に見られる当時のジャズ・レコード各社の広告。






(見にくいですのでズームしてご覧ください。)
 






クリフォード・ブラウンやマイルス・デイビスの10インチ盤が "新譜" として広告されています。






Prestige(左上)、Blue Note(右上)、Bethlehem(左下)、Storyville(右下)といった名門各社ですが、別頁にはColumbiaやCapitolなどが全面広告を打っていることから、1/4頁枠のBlue NoteやPrestigeがあくまでもマイナー・カンパニーだったことがわかります。






ちなみにこれらのレコードのお値段は、










広大なアメリカは通販 Mail Order が普及していて、この通販取次店はLP1枚を3~4ドルで販売しています。




古いジャズのレコードに「2.99」とか「3.99」とかの値札が貼られている場合がありますが新品でそんなものだったわけです。





「0.99」とか貼ってあるのはUsed、又は見切り品ということ。







当時は「1ドル=360円」の固定相場ですので2.99ドルは「1,080円」。



 

ただ、当時の日本の初任給は大卒で11,000円、高卒で7,000円ぐらいだったことから考えると、日本人にとってはアメリカのレコードはLP1枚が今の2万円ほどに相当するものだったということになります。









あと、もう一つこの通販取次店の広告で気付かされるのは、Capitol、Columbia、Fantasyなどが記されていないこと。





つまりそれら大手レーベルは地元の「町のレコード店」でいつでも買えたということで、逆にBlue NoteやPrestigeは町のレコード屋では売っていなかったということです。







Blue NoteやPrestigeなどの初期盤にはやたらと住所があちこちに大書きされているのは、バックマージンを取られる通販業者を通さず直接注文してもらいたかったからなんですね。








当時のCapitol、Columbia、Fantasy、EPIC、Deccaなどの大手レーベルのレコードには住所なんてどこに書いてある?ってぐらいなのに。




もちろん通販の慣習のない日本のレコードも同じ。レコード会社の住所なんて懸賞の応募先ぐらいでしか書いてないでしょ。





Blue Noteは66年大手のLiberty社傘下に、次いで70年にUnited Artists社傘下に入ると町のレコード屋でも買えるようになりました。したがって売れ残り見切り処分のためにカットアウト Cut-Out盤が現れるのです。



(※ カットアウト盤= 過剰在庫品を廉価販売するためにジャケットの一部をカットしたり穴を開けたりしたもの。こうしないと値段が下がってから買うということが起こるので正価で購入した客との差別化をした。)









さてさて、こうやって当時のアメリカのレコードの値段や入手するための手間暇を考えると、今、ブルー・ノートのオリジナル盤がミントの状態なら何万円もしても仕方ないのかもと思えてしまいますな。。。






2冊の『Metronome Yearbook』誌。 眺めているだけで面白く、資料的価値も大。 いかがでしょうか。
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それでは、本日も皆様のご来店をお待ちしております。








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