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✼ ✼ ✼ 26th Apr, 2023 ✼ ✼ ✼
高騰するブルーノート Blue Note のオリジナル盤。
はたしてその初発盤はどれぐらいの枚数生産されたのか。
100万枚売れればミリオン・セラー。 1970/80年代のレコード全盛時代にはダブル・ミリオン、トリプル・ミリオンという例もあります。日本のアナログレコードで過去最高は子門真人「およげ!たいやきくん」(1975年)で 457万枚といいます。
こちらは2021年の日本のアナログレコード販売枚数ベスト10。
レコード・ブームと言われながらこんなもんです。(汗)
➽ 先日、入荷レコードをチェックしていたらこんなことを発見しました。
ジャズの超人気作 Lee Morgan『Candy』(1958年)です。
2枚の『Candy』のA面ですが、ご覧のように「耳マーク ※ 」の位置が違います。
※ Pマークとも言われブルーノートのレコードをプレス製造していた米国 Plastylite社の頭文字「P」の反転形。詳細はこちらをどうぞ →
当ブログでは何度も書いていますがレコードの製造工程は、
マスター・テープ
⇩ (カッティング)
① ラッカー・マスター(音溝は凹)
⇩
② メタル・マスター(凸)
⇩
③ メタル・マザー(凹)
⇩
④ スタンパー(凸)
⇩
レコード盤(凹)
この『Candy』の場合だと①ラッカー・マスターの段階で「BNLP-1590-A」というカタログ番号と「RVG」の刻印が刻まれます。(①③段階で刻まれたものは凹で、②④段階で刻まれたものは凸の反転形で最終的にレコード盤に現れます。)
カタログ番号・サイド記号はカッティングしたあとすぐに書いておかないと何のレコードだったか分からなくなるためカッティング技師自身が行うのがこの世界のしきたりです。
カッティング時のラッカー盤は溶けたチョコレートのように柔らかいので画像矢印部のように「トメ」の跡が見られます。
(RVG、ロック系ではBob Ludwig氏のRLのような担当した技師のイニシャルを入れるのはやはりそれなりの腕と実績がある技師のみに許されたプライドの証です。)
カッティングを終えたただちに電鋳処理が行われ②メタル・マスター → ③メタル・マザーと金属板になります。
メタルマザーは言わばカッティング工程の完成品です。(再発売・増産に備えて数年間は保管されます。)
レコードのプレスはこのメタルマザーから電鋳製作された④スタンパーで行われます。
スタンパーは通常レコード2,000〜5,000枚ほどプレスすると損耗のため交換が必要になりメタルマザーから再度スタンパーを電鋳製作します。
ブルーノートの初期盤に見られる「耳マーク」はこのスタンパー段階で刻まれたものです。
耳マークの位置が違うということは最初のスタンパーが損耗したのでセカンド・スタンパーが作られたことを意味します。
1スタンパーでほぼ上限の5000枚プレスしたとすると2スタンパーなので総生産数は1万枚ということになります。
上掲画像とは違う位置に耳マークがある盤があるならば3スタンパー分(15,000枚)となりますが現在私の手元にあるもう1枚も下の画像の盤と同じ位置に有りました。(画像と違う位置に耳マークがある盤をお持ちの方はぜひご連絡ください。)
そもそも50年代のブルーノートのレコードは通販商品であって街のレコード店では売っていなかったので在庫保管のことを考えるとまあこんなもんだったのだと思います。
『Candy』などに比べてはるかに見ることがない『1568番』なんかはたぶん1スタンパー。それも2,000とか3,000枚だったのでしょう。
さて1万枚製造されたとして現存するのは何枚ぐらいか。
半分以上は廃棄されてしまったのではないでしょうか。
すると今きれいな状態のものとなると・・・あぁ。。。
※ 大手のLiberty社(1966年〜)、UNITED ARTISTS社(1970年代〜)に買収された後は全米の各都市のレコード店で普通に買えたので製造枚数もかなり増えました。