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✼ ✼ ✼ 31 st Mar, 2020 ✼ ✼ ✼
買い取り御礼。
人気どころが続々と入荷しています。
帯付きデビッド・ボウイ
ブルーノート RVG入り盤
はっぴいえんど
別々の3名の方からのお持ち込み買い取り品です。
いずれも、この辺は当店が高く買い取るだろうとふんだ狙い撃ち。 もちろんしっかり高額買取でお応えしました。
どんどん狙い撃ってください !!!
デビッド・ボウイは、人気の高いピンク帯期。
『ステイション・トゥ・ステイション』
(RVC RVP-6027)
『ジギー・スターダスト』
(RVC RVP-6127)
『アラディン・セイン』
(RVC RVP-6128)
『ダイアモンドの犬』
(RVC RVP-6130)
はっぴいえんど、今回はお求めやすい帯無しのリイシュー。
『はっぴいえんど』
(サウンズ・マーケット・システム SM20-4126)
『風街ろまん』
(サウンズ・マーケット・システム SM20-4127)
『HAPPY END』
(キング K25A-182)
『ライブ!はっぴいえんど』
(キング KIJS90009)
ブルーノートは、
J.J.Johnson / The Eminent Vol.1
(BLP-1505 両NY23、DG・耳なし、手書きRVG・9Mあり)
J.J.Johnson / The Eminent Vol.2
(BLP-1506 両Lex、DG・耳なし、手書きRVG・9Mあり)
Fats Navarro / The Fabulous Vol.1
(BLP-1531 Lib、手書きRVG・9Mあり)
Fats Navarro / The Fabulous Vol.2
(BLP-1532 Lex/Lib 手書きRVG・9Mあり)
これらのオリジナル盤はいずれも、「両面Lexingtonラベル、DG・耳あり、フラットディスク、手書きRVG・9M入り」 となります。
したがって4枚ともレイトプレスになりますが、「9Mあり」となっています。
で、今日は、その 「9M」 についての話題 です。
( ここから先、長いですので興味のない人は飛ばしてください ・ 笑)
( ここから先、長いですので興味のない人は飛ばしてください ・ 笑)
9M とは、写真のようにレコード盤の送り溝部に刻まれた記号のことです。
縦書き、横書き、筆跡もさまざまです。
お客様からも時々 「9Mって何なんでしょうねえ?」 と聞かれます。
ヤフオクなどでも出品タイトルに誇らしげに 「9M入り」 などと書かれていたりして確かに気になりますよね。
ところが、ネットで 「ブルーノート + 9M」、あるいは 「Blue Note + 9M」 と検索しても、あまり詳細な記述は見つかりませんし、当店の『判別記事』でも触れていません。
当ブログでは何度も触れてきていますが、レコード盤の製造工程は、
マスター・テープ
⇩ (カッティング)
① ラッカー・マスター(音溝は凹)
⇩
② メタル・マスター(凸)
⇩
③ メタル・マザー(凹)
⇩
④ スタンパー(凸)
⇩
レコード盤(凹)
⇩ (カッティング)
① ラッカー・マスター(音溝は凹)
⇩
② メタル・マスター(凸)
⇩
③ メタル・マザー(凹)
⇩
④ スタンパー(凸)
⇩
レコード盤(凹)
このうち、後年の再発・増産のために保管されるのは、マスターテープとメタルマザーです。(メタルマザーが損耗したり、時代の音に合わせた音にしたい場合などにマスターテープからカッティングをやり直す)
『判別記事』でも述べた通り、「耳マーク」 はプレス会社である Plastylite社(以下 P社) の技師が④スタンパー製造時に刻んだもの。したがって盤面上「凸」。
「カタログ番号」(凹)や「RVG」(凹)は、その筆跡の形状から、①のラッカー盤に刻んだもの。
(左)①のラッカーマスター段階で刻まれたRVGのR
(右)③メタル・マスター段階で刻まれた9Mの9
対して「9M」は、同じ「凹」ながらも、写真のように粘土のように軟らかなラッカー盤に刻んだというよりは、明らかに硬質な金属板に刻まれたようなシャープな描画です。
つまり、「9M」はメタルマザー盤段階で刻まれたということです。
今回の入荷盤は「9M入り・耳なし」です。
これら4タイトルは、初回製造時には P社でプレスされましたが、今回入荷盤の製造は保管されていたメタルマザーで新たに起こしたスタンパー(P社プレスではないので当然に耳マークはなし)で製造されたレコードということになります。
では、「9M」とは何の意味か。
P社が、Blue Note社からメタルマザー盤を受け付けた時に、 BN社を表す P社で決められた「各レーベルを示す社内記号」 である9M を刻んだ。
というものです。現場の技師ではなく、BN社からマザー盤を受領した営業系の人間が刻むわけなので、別人の筆跡・縦書き・横書きなどバラバラで走り書き的な印象を受けます。
ちなみに、P社の盤では、他に
Dial = 3R
VOX = 5H
Period = 7D
Prestige = 7E
Blue Note = 9M
Elektra = 14A
Riverside = 16Iなどのものが見られます。
気が付くのは、若い番号ほど、歴史の古いレーベル= つまり P社との付き合いの早い順だということ。
これも私の推測に合致します。( Riversideはなぜだか例外。 Riversideの最初の耳マーク盤はRLP- 1037で1954年プレス 16Iではなく I6Iかも。)
今回入荷盤のように、BN社がLiberty社に買収された後でも 9M入り盤があると いうことは、当時メタルマザーはあくまでも「貸与」 の形だったということなら説明がつきます。
貸与されたメタルマザーにP社で9Mを書き、 それをBN社に返却すれば、BN社の音源権利を買い取ったLiberty社が継承したマザーを使って新たにスタンパーを起こせば「 9Mあり・耳なし」盤となるわけです。
Liberty期プレス盤でも、マザーの損耗や音質的な理由で、保管されてきたマスターテープからカッティングをやり直せば当然に9Mはありません。
貸与されたメタルマザーにP社で9Mを書き、
Liberty期プレス盤でも、マザーの損耗や音質的な理由で、保管されてきたマスターテープからカッティングをやり直せば当然に9Mはありません。
上述のような経緯から、後発盤でも 「9M」入りが存在する以上、「9M」があるかないかは、 ブルーノート盤のオリジナル性の判別自体に意味は無いと私は思っています 。
それでは本日も皆様のご来店をお待ちしております。
【 本日のその他の追加盤 】
以下の各コーナーにも追加しました !!!
[ ロック US・UK盤 LP]
[ ロック 国内盤 LP ]
[ ロック・ソウル ナイスプライス LP ]
[ 和モノ ナイスプライス LP ]
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