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➽ イギリス出身のプロデユーサー、レコーディング・エンジニア
ロイ・トーマス・ベイカー(Roy Thomas Baker)
1970年代後半に英米のロック・ミュージックにのめり込み、小遣いにも限りのある高校生の私にとっては、ロイは ”外さないための” レコード収集の大事なメルクマークでした。
なにしろ今のようにネットで何でも試聴できる時代じゃありませんでしたから。。。
山下達郎氏がよく取り上げられるフィル・スペクターらアメリカン・ポップス黄金時代のプロデューサーたちに比べれば、一世代あとのロイは ”産業ロック” 色が強いとされ、あまり玄人受けする人ではありません。
はじめてロイを意識したのは高校2年の時に出たカーズ(The Cars)の『キャンディー・Oに捧ぐ』(Candy -O)。
高い日本盤ではなく北区にあった「ミュージック・ハウス」というお店でUS盤を買いました。
当時の私は、シングル盤を買ったりFMのエア・チェックなどで月に50~100曲ほど洋楽のシングル・カット曲を手に入れていました。
そして、毎月自前の「ベスト30チャート」 (?、要は好きな曲ランキングなんですが)を作っていて、カーズの「Let's Go」は堂々4週連続1位を獲得したのでした。(LP買ったアーティストの曲は贔屓されがち・・・笑)。
その後も、ロイのプロデュースしたフォリナー『ヘッド・ゲームス』やジャーニー『エヴォリューション』といった産業ロック勢のアルバムはきっちりレコード棚に収まっていくのでした。
まあ、今となっては懐かしい思い出です。
先日何気なく店頭にあるUS盤のカーズのLP2枚を見ると、2枚とも『RTB』の刻印が入っていました。高校生の時は送り溝(Run-Off Groove, Dead Wax)の刻印なんて見るわけないですから、私にとっては40年越しの発見です。
(なかなかカッコイイ書体です。)
慌ててGoogleで「RTB + 刻印」とかで検索してもレコード関係では何も出てきませんでした。
ジャーニーやフォリナーのUS盤が今ありませんので、ならばと、遡ってロイの出世作クィーンの『オペラ座の夜』(A Night At The Opera)が店頭にUKオリジナル、USオリジナル、日本盤と揃っていたので当時ロイがいたUK盤を見てみたら、、、
(左からUK盤、US盤、日本盤)
UK盤は、『BLAIRS』の刻印。 このレコードのカッティング技師Chris Brairの刻印でした。(どんなレコードでもカッティング技師の名前が刻印されていると嬉しい私です。)
たぶんロイがカッティングまで監修しだしたのはアメリカに渡ってからなのでしょう。まあ、もっといろいろと当たってみないとわかりませんが。
まあカーズ盤のロイの刻印に気付いていた人はいっぱいいるんでしょうが、「RTB刻印」について(たぶん)Web上で初めて記事にできて、”わが青春のロイ・トーマス・ベイカーさん”に関われたことがちょっぴり嬉しい私でした。。。
それでは、本日も皆様のご来店お待ちしております。
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