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古い中古レコードで盤面の一部または全体が白く曇っているものを見たことはありますでしょうか。
長く中古レコード趣味を続けている方は必ず経験があるこのビニ焼け盤。
ビニ焼けした白い部分では「シャー」というノイズが出てしまいます。
写真を御覧ください。
ビニ焼けは、レコード内袋、ジャケット外袋、テープ、シールの素材や糊の成分に含まれる『可塑剤』が経年揮発してレコード盤素材(ポリ塩化ビニル)に転移吸着して起こります。
可塑剤は本来硬いプラスティック素材を柔軟にするもので種類はいくつかあります。
(フタル酸エステル、アジピン酸エステル、エポキシ化植物油等)
何年も前に貼ったセロテープがパリパリになるのは可塑剤が揮発して抜けきったから。
揮発元が厚手で柔軟性の高いものほど可塑剤を多く含むのでビニ焼けは起こりやすくなります。
たとえば同じテープでも薄手でパリパリしたセロハンテープより厚手でナヨナヨっとしたビニールテープのほうが起こりやすいです。
1960年代のレコード会社の一部は柔軟性の高い透明なビニール袋(画像左)を内袋としていましたが可塑剤の転移で盤が白く曇るというクレームが一部で入りその後は再び紙袋が主流になっていきます。
今日一般に使われるポリ製内袋は薄手でパリパリしたもの(画像右)となりすなわち可塑剤が少ないのでビニ焼けのリスクが回避されています。
ストラングラーズの『The Raven』(1979年) 国内初回盤は3Dのパネル貼りのジャケットでしたがこのパネル素材か糊の成分に含まれた可塑剤が転移し今日見るほとんどの個体が片面ビニ焼けしています。
可塑剤にも数種類あって同じ『The Raven』でもUK盤はビニ焼け個体が見られません。(ストーンズの『Their Satanic...』も大丈夫)
ここで注目してほしいのが可塑剤はジャケットの厚紙をも透過して盤に転移することです。
厚紙を透過する(空気中移行)ということはジャケットの補修でテープを貼るのもよくありません。
テープがすでに何十年も経過したものは可塑剤は抜けきりこれ以上の揮発はないので剥がす必要はありませんが、比較的最近貼られた感じのものは上手に剥がしてあげた方が良いかも知れません。
ここまで読んで不安に思った方いませんでしょうか。
そう、ジャケットの外側に付けている保護袋は大丈夫か?
私はこれとて侮ってはいけないと思っています。
実際ピクチャー盤が入れられている超厚手のヌルヌルっとした透明袋は非常に高リスクですからジャケット保護袋とて程度の問題。
もちろん何十年入れておいても盤面が白くなっているのを認識できることもないでしょうが、柔らかいビニール袋である以上可塑剤を含むわけですから極めて微量かもしれませんがレコード盤への転移は起こっていると考えています。
私自身 45年も前からこの手の袋にLPを入れていますが、ホワイトノイズ(無音部でも聞こえるシャーというノイズ)が絶対に増していないとは言い切れないのです。
なので私は薄手、厚手とあれば薄手を選んでいます。最近見かける超厚手は抵抗あります、、、
お前神経質すぎるって?
超音波クリーナーや電解イオン水の効用よりよっぽどスジは通っているはずですが(笑)
最後に おまけクイズ、、、
仏像には
石像
木像
銅像
などありますが、可塑剤の「塑」、
塑像というのもあります。
塑像とは何でしょうか ???