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➽ ジャズLP オリジナル盤・初期盤を追加しました。
Blue Note、Riverside、Prestige、New Jazz、Verve、Pacific ・・・
複数のお客様からの買い取り品、海外直送盤からのセレクションです。オリジナル盤、60's初期盤、70's後発盤など、お値段も内容もバラエティに富んでいます。
写真に見えるのはRVG盤だけですが「山」の中も大半がオリジナル盤です。
そんな中で1枚。
The Jazz Messengers / At The Cafe Bohemia Vol.1 & 2
(Blue Note 1507&1508 Lex DG no-flat no-frame)アルフレッド・ライオンにとって念願の12インチLPシリーズである1500番台。
しかしながら1501~1506番は10インチ時代に5000番台で世に出したものの12インチ化。
実質はこのメッセンジャーズのカフェ・ボヘミアでのライヴ盤が1500番台の最初、言い換えればハードバップ黄金時代の夜明けだったわけです。
もちろん5000番台にもハード・バップの名演はたくさんあるわけですが、私はこのアルバム冒頭のブレイキーによるナレーションを聞くといつも胸が高鳴ります。
中山康樹氏は『超ブルーノート入門』(集英社新書)で 「ジャケットに大きく踊る"ザ・ジャズ・メッセンジャーズ"の文字。アート・ブレイキーもホレス・シルバーも誰の名も大書きされていない。これこそが"ハード・バップ"という音楽であり、精神だった。」 と書いておられます。
「誰か」を聴くためではなく「ハード・バップ」を聴く。まさにハード・バップ黄金時代幕開きにふさわしいジャケットだと思います。
LP2枚、全曲素晴らしいのですが、そんな中で今日の1曲はハンク・モブレー作曲による 『Avila And Tequila』。
まずは初収録された55年3月録音の10インチ盤 5066番の演奏から。
♬ Hank Mobley / Avila And Tequila (1955年3月 5066番収録)
続いてメッセンジャーズのカフェ・ボヘミア 1508番、
♬ The Jazz Messengers / Avila And Tequila (1955年11月 1508番収録)
5066番はラテン・リズムの曲ながらワン・ホーンで落ち着いた大人の夜のテキーラといった感じの滑らかなトーンです。
ところが約半年後の1508番での演奏は一転、ライブの熱気と2管編成ということもあってか実にエキサイティング、灼熱の太陽の下であおるテキーラといった感じです。
冒頭2分20秒にもおよぶブレイキーの烈火の如きドラムロール。
すっと入り込むシルバーの霊的でさえある4小節のあと満を持して現れるテーマ・メロディのユニゾン。
先発ソロは作曲者のモブレー、いつも言う肝心のソロの「最初の一音」。モブレーをイモという人へ、モブレーは明白に天才ハードバッパーの一人です。
私はなぜかこの演奏を聴くと、黒澤映画 『天国と地獄』の中盤、怪しいダンス酒場での 「ヘロイン受け渡しの場面」 を想起するのです。 この得も云われぬ場末感、ヤクザな感じ、たまりません。。。
無人島レコード、『ソニーズ・クリブ』 じゃなくこっちだったかな。(笑)
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